宇宙開発を支える蒲田の技術

池井戸潤の「下町ロケット」のモデルとなった大田区の中小企業集団の街・蒲田は優れた部品加工のエキスパートの街としても世界から評価されています。
アメリカの宇宙開発企業の月面探査機も蒲田の街から誕生した小型の探査ロボットで月面の気温が昼は110度、夜は-170度と過酷な環境に耐える技術も必要です。
世界の商業打ち上げ市場で戦える競争力と低コスト化や従来とは異なる燃焼方式を採用して挑む新方式のエンジンなど新しい発想や技術の集積が必要で、蒲田はそうした技術の街として注目されているのです。
宇宙産業の技術は、災害現場への応用技術として活かされますし医療や介護、教育などに活かされる役割を担っています。
当社も産業機器の開発、制作に“下街ロボット”のエキスパートとしてIT、AI時代に挑戦しています。

ヒトとロボットの協働社会へ。

1952年(昭和27)、手塚治虫のマンガ「鉄腕アトム」が始まってロボットが活躍する未来に夢を描きましたが、今やITやAIでロボットと人間は日常となってきました。
・少子高齢社会の進行で労働人口不足や無駄な作業工程を減らすロボットの活躍。
・介護や医療・福祉、サービス産業など暮らしを創造するロボット技術の発達。
・災害地や被災地で活躍するロボット。
・外出困難な人達のために遠隔操作で在宅就労を支援する分身ロボット。
・教育分野でも生徒との対話やコミュニケーション学習、個別支援学級等で働く。
・宇宙探査を支えるロボット達はその多くの技術は街工場の技術者が担っていますが、今やロボットと人間の協働は広がっています。

わが社も産業ロボットの一翼を担う企業ですが、鉄腕アトムの未来を実践する技術を研きながら次世代の科学技術に挑戦しています。
ご相談ください!

AIと共生する技術者へ。

精密機器の製造もAIの進化とともに産業構造も変化しています。

AIは実験を積み上げ人が思いもつかない結果を引き出しアイデアを提案してくれます。これまで、研究・開発は科学技術者の大きな分野を占めていましたがこれからは人間とAIが一緒になって実験をすることになり、科学技術者は新しい創造的な仕事に取り組む時間をつくることができ研究・開発は新しい体制が主流となりそうです。

これまでの研究や実験が一筋ではなく、世界情勢や経済、市場変化や文化など広い視野を大切にした技術者が必要となります。

精密部品の多くを支える蒲田の製作所も熟練技術者の高齢化に悩む産業地ですが、こうしたIT、AIの進化と共生する若い世代の参加が出来る企業としてスタートアップできると期待しています。時代の変化を成長のチャンスに結びつけてまいります。

ともにスタートアップしませんか。

昭和40年(1955年)、企業が世界市場を目標に第一次ベンチャービジネスが始まり、日本も「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と称され日の出の勢いで高度成長、安定成長、景気後退と大きな変化を経験し新しい循環型社会を迎えています。2018年にはIT企業が台頭し第4次ベンチャー時代を迎え、コロナ禍の中でAI企業が参加し第5次ベンチャーとして新しい形のビジネススタイルをスタートアップしています。これまでの大企業が核になったビジネスではなく、中小企業や個人がITやAIを活用した誰でも参画できる「スタートアップ」の時代です。
人類が経験したことのないコロナ禍や自国主義が加速する時代で、新しいビジネスの変革を考え挑戦する市場創造です。
当社も創業50年から次の半世紀に向けてスタートアップに挑戦しています。科学技術の自由自在な発想で取り組む当社とともにスタートアップしませんか。

科学にも「左右」があるの?

人間は圧倒的に右利きが多く、左利きは10%程だそうです。今では生活道具でも左利きの道具もあり不便はありませんが、右利き左利きの理由は遺伝的要因や脳の使い方の特性や身体の機能の働き方で決まるそうですが、定かではないようです。

スポーツの世界では左利きの選手が特技を発揮しゲームを楽しませてくれます。
実は科学の世界にも左右があるのだそうです。古典物理学では、左と右(実像と鏡像)を入れ替えても物理法則は同等に成り立つとされていましたが、1954年アメリカの科学者によって弱い相互作用(素粒子の崩壊を引き起こす力)が働く現象で空間の対称性が保たれず、左と右の区別は可能なことが実験で証明され、1957年にノーベル物理学賞を受賞しています。科学技術の世界での左、右はどんな特性があるのか、ちょっと想像できませんが、自然界にも左、右の世界があるということですね。科学も面白いですね。

お月見に科学の夢を!

わが社の創業1年前の1969年7月、NASAからアポロ11号で人類が初めて月面に着陸し、アームストロング船長が兎飛びする映像に感激しましたが、あれから半世紀宇宙探査への競争は続いています。他の惑星に人類が着陸する計画は実現しませんが、宇宙開発の夢は広がっています。ITやAIの科学技術が急速に進化するなか、民間人でも宇宙旅行ができる時代になりました。

2007年9月、日本は「竹取物語」に因んで名づけた月周回衛星「かぐや」を種子島から打上げ、10月には月上空の高度わずか100kmの周回軌道に乗って約600日にわたり観測を続け、月の裏側や南北両極の膨大なデータを地球に送ってきました。

かぐや姫を迎えにきた天上人は「飛ぶ車」に乗り月に帰りますが秋の夜長、月の起源と進化を解明する科学とおとぎ話を夢みるのも難しい時代だからこそ、ほっとする時間ではないでしょうか。良い夢を!

気象災害と科学の目

昨年、温暖化の予測法開発でノーベル物理学賞を受賞した真鍋淑郎博士の研究で、地球温暖化の新しい災害が観測されるようになりました。各地で50度に近い熱波、突然の豪雨と洪水、北極や南極の融氷と人類が経験したことのない災害が報告されています。

日本でも“線状降水帯”という新しい予報が出るようになり、秋の台風より身近な災害として注意が必要となってきました。気象庁でも線状降水帯の数値化に取り組んでいるとのことですが、気温の上昇や台風の進路、雨の降り方とこれまでにない自然災害に人や作物、生活や命、交通機関や経済に大きな影響を及ぼすことが危惧されています。

日進月歩の科学技術ですが今年はどんな研究が注目されるのでしょうか。

中小企業の技術者集団・蒲田も未来の技術を支えるまちとして時代の変化に対応するスタートアップを目指します。

科学は謎を解くタイムマシーン。

1996年8月、NASAの研究グループが南極で見つけた火星由来の隕石に含まれる鉱物を調べたところチューブ状のバクテリアの化石に似た痕跡を発見したと発表しました。隕石からチューブ状構造のバクテリアの遺骸物質が検出され「火星に生命が?」と大騒ぎになりましたが、反論も多く26年たっても生命か否かは不明だそうです。
一方、はやぶさ2号が小惑星リュウグウから持ち帰った5,4gの砂から数十種類のアミノ酸が発見されたと発表しました。
生命の源となるアミノ酸は筋肉になる材料ですから直接小惑星から持ち帰ったことから生命に起源に迫る発見と注目されています。
科学の発明、発見は常に日進月歩であり、それ故にロマンなのかも知れません。IT やAIの科学技術の進化とともに困難な時代のスタートアップを推進する原動力になるのですね。
いよいよウイズコロナの時代に向けスタートアップします。

「ノー」と言わない下町気質で。

「どんな機械でも作れないものはない」“頼まれたら何でも断らずにやってみせる”のがわが社の信条ですが、蒲田の多くの中小企業がこうした理念の基に結束し、世界的な精密部品を作る日本のシリコンバレーです。
ドラマ「下町ロケット」のモデルで注目され今、宇宙開発で活躍する探査機の技術の多くが蒲田の町工場が担っています。
小惑星探査機「はやぶさ」や水星探査機「みお」、火星探査機「フォボス」などの宇宙機器部品を蒲田の職人が支えています。
難しい仕事も「ノー」と言わずにチャレンジするのが蒲田の下町気質です。こうした宇宙開発技術の広がりが医療機器や新しい産業機器メーカーにも進出しています。AI技術も加わり科学技術の世界も新時代を迎えています。わが社も次の60年に向って新しい道を拓いています。何でもご相談ください。

新しい社会を創るロボット

100年前に誕生した“人造人間・ロボット”は劇作家チャペックの造語で、人に操られる機械でしたが、60年後に手塚治虫が描いた“鉄腕アトム”は感情を持つロボットに進化しワクワクしました。現代のロボットもAIと合体し新しい世界を広げています。
ロボットそのものを作るのではなく、ロボットによって社会や未来を創る“モノからコト”へと進化しています。どんなロボットを作っても現場で使えなければ意味がありません。“使いやすく役に立つ”を目指してわが社でも産業ロボットの開発に努めています。テクノロジーの高度化にともなって高齢社会の医療や福祉に役立つ対話やサービスに携わるロボットが求められています。危険な作業に携わり安全を確保するロボットも簡単に使えることが大切です。
医療や福祉、農業や漁業、教育や育児、災害や救助、サービス産業とその広がりは無限です。ロボットと協働する社会なのでしょうか。